ショートシアター
生意気 V.S 天邪鬼
「いやぁ…、舜(しゅん)クン可愛いかったなー」
下校中、今日あった出来事を思い出しながら後輩と帰っていた
「ま、少なくとも司(つかさ)よりはな」
「クッ!!生意気な!
敬えアタシを!!
そこは嘘でも“先輩も可愛いですよ”ぐらい言ってよ!
…舜クンが女のアタシより可愛いのは本当のことだけどさ」
ムスッとしながらそう言うと、かなり呆れたように
「…天邪鬼な先輩には言われたくねー」
の一言
「…やっぱ香澄は生意気だ」
ゲッソリしながら心から思った
ら…
「生意気にもなるさ、
好きな女が俺の親友の話になる度に素直になったり笑顔になられたらな」
「………今、サラッと告白しなかった?」
「さあ…どーだろーな」
赤いマフラーで顔を隠しているからわからないけど、耳がマフラーと同じくらい赤くなって見えるのは私の気のせい?
私は私で、火照った顔と有り得ない速さで打つ心臓を香澄にバレないことを祈りながら家までうつ向いて帰った
そんな、
いつもとは違う帰り道
生意気 V.S 天邪鬼
(ただの照れ隠しな天邪鬼?)
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