星と太陽に魔法の歌を



僕が目を覚ますと、保健室のベッドに横になっていた。僕はベッドから降りると、辺りを見渡す。千晴と美影は、保健室にあるのイスに腰掛けている。

「あ、深冬…大丈夫?」

僕の姿を見た美影は、僕を心配そうに見つめる。僕は「大丈夫だよ…心配かけさせてごめんね」と微笑んだ。

「驚いたよ。中々教室に戻って来ないな、って思ってたら橋本先生が教室に来て、『神城が倒れて、神城を保健室に運びに行ってたんだ…』って言ってたから…」

「俺は、授業が終わってから俺の教室に急いで飛び込んで来た美影の話を聞いて驚いた…あ、そうだ。深冬の中に悪霊が居たよ……俺じゃなくて美影が払ってくれたけど」

「え?」と僕は千晴の話を聞いて驚いた。

「俺は、悪霊に吹き飛ばされてあの辺にいた。その時、美影が依代の力で光の鎖で縛って払ってたんだ。そこで俺は気を失ったけど」

「光の鎖…。僕が悪霊を払うために美影の家に行った時に見たものか…あの鎖、悪霊を払う効果あるんだ…あの時は、僕が御札を貼ったけど…とりあえず、教室に戻る?」

僕が2人にそう問いかけた時、僕たちの目の前に2人の少女が現れた。

「あれ、私の力なんだよ!」
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