星と太陽に魔法の歌を
「なるほど…あ、多分…美影にお守りをあげたのは、俺の母だと思う。俺の母も同じ霊能力者だし…こっちに引越す前に…」
英太のことを伏せ、過去を話し終えた僕は、美影の様子を見ながらため息をついた。
「…なら、納得がいく。…そうだ、忘れないうちに言っておこうかな…今週の土曜日、地元で『春の交流祭』があるらしいよ。美影と千晴、来る?」
「行く!」
美影と千晴は、即答した。氷翠たちは、首を傾げる。
「春の交流祭は、僕たちが住んでいた町で行われる交流会なんだ。良ければ、氷翠たちも来る?」
「え、良いの?…行きたい」
「俺も!」
「わ、私は…その日、行けない…」
「分かった。じゃあ、美影…移動魔法、よろしくね!」
美影に向かって微笑むと、美影は「分かってるよ。毎年のことでしょ」と呆れながら言った。