星と太陽に魔法の歌を
春の交流祭当日になり、僕たちは故郷に来ていた。澄んだ空気が僕の頬を撫でる。
「美影くんに深冬くんに千晴くん…いらっしゃい。アメちゃんあげるよ」
駄菓子屋に入ると、店主が笑顔で言った。僕は「本当に?ありがとう!」とアメをもらった。美影と千晴も笑顔になりながらアメをもらう。
「ほら、そこの子たちも。あれ?見かけない子たちだね。何もなく、小さな町に良く来たね」
「おばちゃん。この町に魅力あるよ」
美影と千晴が同時に言った。僕も無言でうなずく。
「この町の皆さんは暖かく、とても親切で話しやすいです」
氷翠が微笑んだ。美影は「確かに…」と微笑む。
「僕は、気さくに『おかえり』って言ってくれたりしたよ」
「おばちゃんだって、僕らが来る度にアメをくれるよね」