星と太陽に魔法の歌を
僕が目を覚ますと、僕は保健室のベッドに横になっていた。僕の顔を心配そうに美影が覗き込んでいる。
僕と目が合った美影は、安堵のため息をついた。
「大丈夫?」
「うん。大丈夫」
ふと僕の体が軽くなっていることに気づいた。
「千晴が保健室に運んでくれたんだよ」
美影は、僕に微笑みかけた。僕は、意識を失う直前に見た千晴の姿は夢じゃないんだな、と感じた。
「深冬、まだ千晴に過去を話していないの?」
「うん。中々言い出せなくて…」
美影は笑みを崩さずに「…そうだと思った。だから、僕に任せといてよ」と言った。
…どうする気なの?、とは問わないでおこう。