星と太陽に魔法の歌を
僕は不思議な夢から目を覚ました。夢の内容がしっかりと頭に焼き付いて離れない。
僕は、僕に似た和服を着た少年が黒髪の少女に話しかけている夢を見たのだ。
……何だろう。この懐かしい感じは…。
「おはよう。深冬」
僕の顔を千晴が覗き込んでいた。僕は、急いでベッドから降りると時計を見る。僕が寝てから約2時間は経っていた。
「…深冬くん、起きたんだ」
「…何かすみませんでした」
「いいよ。毎年、深冬くんみたいにクタクタになる子がいるんだ…その子には、ある程度回復するまで眠ってもらっているんだよ。最大2時間ぐらいだけど」
僕は千晴とともに保健室を出ると、教室へ向かった。