星と太陽に魔法の歌を



俺は英太くんたちと別れた後、望と約2年ぶりに魔法図書館へ来ていた。

「…何か良い魔法は無いかな」

俺は、望と手分けをして魔導書と本を開いていく。英太くんと美影くんを元に戻す方法と、2人が入れ替わってしまった原因を調べるためだ。

探し始めて数時間が経ち、放課後になったのか氷翠と英太くん、深冬くんと千晴くんが図書館に入って来た。

「何か分かりましたか?」

氷翠が俺らに問いかけてくる。俺と望は顔を見合わせると、ゆっくりと首を横に振った。

「そう…ですか」

「望、明日も来ようか…魔導師の仕事は、しばらく無いし」

俺と望は、魔導師の仕事が大変だった代わりに長期休みを得た。その期間を利用して実家に帰って来たのだ。

望は、落ち着いた様子でゆっくりとうなずく。
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