星と太陽に魔法の歌を
黒髪の少女が空を見上げてため息をついた。空は彼女の沈んだ気持ちとは逆に、美しいほどキレイな青空が広がっていた。その少女に近寄る1つの気配。それに気がついた黒髪の少女は、金髪の少女に微笑んだ。
「おかえり。どうだった?」
「ダメだった…時間はまだあるよ。ゆっくりと探していこ!」
黒髪の少女の問いかけに、金髪の少女が首を横に振った。黒髪の少女は「…そうだね」と金髪の少女に微笑みかける。
(時間はあると言ったものの…早くしなければ)
黒髪の少女の笑顔を見た金髪の少女はそう思った。金髪の少女は、眩しい程の笑顔を見せて笑った。
(時間は無いと思うけど…深く考え込んでいても仕方が無いか)
黒髪の少女は金髪の少女の明るい笑顔を見ながら思った。その時、その少女たちの脇を2人の少年が通り過ぎた。
(…やっと見つけた)
2人は同時に思い、微笑む。黒髪の少女の気持ちが少し晴れた。