果てしない運命の先に
付き合っていた彼は浮気をしていた。


その日私は、お母さんに頼まれて
商店街にあるお花屋さんに花を買いに行った。
「リビングに置く花、好きなの買ってきていいよ!」
と言われたから、私はアネモネを選んだ。
赤くてかわいい花びらが気に入った。

かわいい花を買えたので嬉しい気持ちで店の外を出た。
雨が降っていたので傘をさした。
小さい子どものようにくるくる回して歩いていると、
傘で狭くなった視界の中に、見覚えのある姿が見えた。

それがユメだった。


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