恋のはじまりは突然に
「あの、蓮司さんは……その、彼女さんと10歳離れてて、話って合ったんですか……?」

蓮司さんが話したことがキッカケで、清美のようには話せないけど、自分なりにちょっとだけでも話してみようと思った。

ただ生憎私は彼に興味があるわけじゃないから、話題は彼女の話になってしまうのだけれど……。

「話ねぇ。時代が違うから、もちろん流行ってたもんとかで盛り上がることはなかったな。でも、俺車が好きで、アイツも女では珍しく結構車が好きでさ、よく車の話はしてたかな」

車の話、かぁ。私、普通に車種とかもあまり知らないからなぁ。

そうなると私の場合、出会いがあったとしても年の差があると、何か共通の話題がなきゃ無理だろうなぁ。

「年上と付き合ったことあんの?」

蓮司さんの言葉に私はただ首を横に振って〝ないです〟とだけ伝えた。

「じゃあ、同じ年か年下か」
「……私、今まで一人としかお付き合いしたことなくって、前の彼は同じ年の人でした」

結局フラれて、まだ未練っぽいのが残ってる感じなんだけど……。
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