恋のはじまりは突然に
ひとつの恋が終わる時
蓮司side

朝起きると、昨日いた彼女はもういなかった。

「なにやってんだ、俺は……」

昨日は弱り過ぎてて、見ず知らずの女を家に連れて帰ってしまった。

希望のことがあったからといって、取り乱し過ぎたよな……。

アイツ……結奈とか言ったか。彼女には悪いことしたよな。

こんな30のおっさんに無理矢理家に連れて来られて、挙げ句の果てに添い寝してもらうとか。

「本当、情けねぇ……」

最初から手を出すつもりはなかったが、抱きしめてしまった……。

嫌な思いさせたよな、絶対……と、自分の行いに後悔していた時、携帯が鳴った。
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