恋のはじまりは突然に
『どう、だったの……?』
「……考えたいから時間欲しいって、だから保留中なの」
『そっか……だから今日会った時、蓮司さん様子違ったんだね』
「うん、居酒屋で言っちゃったからね。完全勢いだよ」

あんな形で告白するなんて自分でも思わなかったよ。

泣くし、好きだって言い逃げしちゃうし……思い出しただけで恥ずかしくなる。

「でもね、後悔はしてないの。これでフラれたとしても、好きになったことは事実なわけだし、思い出にするつもり……」
『そっか』

きっと実際にフラれたら、立ち直るまでに時間がかかるだろうけど……でも乗り越えられるよね。

『結奈はさ、すごいよね』
「何言ってるの、二人で抜け出した清美のほうがすごいでしょー」

蓮司さんの話だと清美が、ガンガンいってたらしいし?

どう考えても、告白より抜け出そうと誘ったほうが勇気あると思うんだけどなぁ。

『そんなことないよ……。それが出来たのは、もしかしたら……があるかもしれないと思ったからいけただけで、感情が自分に向いてないって分かってるのには怖くていけない……』

清美がそう感じているのだから、奏多さんは少しも清美に興味がないのだろうか。でも興味がないのに、ゴハン行くのかな?男心が分からない。
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