恋のはじまりは突然に
『言葉で現すの難しいんだけど、結奈のこと手離したくないような感じ……だったよ?』

確かに、そんなニュアンスの言葉は言われたけど……。

清美から見て、そんな風に感じたなんて……なんだかむず痒いな。

『ねぇ、結奈』
「ん……?」
『今度は4人で食事できたらいいよね……お互い恋人同士でさ』
「うん、そうだね。楽しそう」

本当にそうなったら、すごいよね。私も清美も今のところ完全な片思いだから。

『結奈はまず、蓮司さんにいい返事をもらうことだね!』
「うん、もらえるといいんだけど……」
『大丈夫だよ!私も奏多さんに振り向いてもらえるように頑張るから!』
「うん、清美なら大丈夫だよ!」

私たちは結構な時間、電話で話をした。

清美に励まされて、だいぶ気が楽になった気がする。

よし、がんばろ。
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