恋のはじまりは突然に
そして次の日の19時はあっという間にやってきた。

とにかく残業だけは避けたいと、必死に仕事を終わらせて19時になる10分前に家の前で待つことにした。

「さすがに寒いかも……」

マフラーも手袋もしているけど、風が結構吹いていて、早めに出たのを後悔した。

けど、早く会いたい気持ちが勝ってしまって会えた時のことを考えると、居ても立っても居られなかった。

「おいコラ」
「うわぁ!!」

楽しみすぎて、全然周りを見ていなかった私は、急に上からの声に驚きの声を上げてしまった。

「確かに俺は待ってろと言ったけどな、誰が外で待てって言ったよ」
「ご、めんなさい……」

怒ってる……蓮司さん、怒ってるよー!!

甘めの再会だと思ってたんだけどな……。
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