人魚姫の涙
リビングの隣にある母さんの部屋。
音のした方へ足を進め、ゆっくりと扉を開けた。
すると、驚いた顔でこっちを振り返った紗羅。
大きな瞳をより一層大きく見開いた。
「成也」
「どした? こんな時間にこんなとこで」
訝し気に問いかけるが、暗闇の中でぼんやりとしか紗羅の姿が見えない。
だけど、僅かな月明りに照らされた紗羅は母さんのベットの端に座って何か見ていた。
「眠れなくて。アルバム見てたの」
入口で突っ立っている俺に、紗羅はそう言った。
その姿に歩み寄って、膝に置かれていたそれを覗き込む。
「そっか。ってコレ母さんの昔の写真じゃん」
紗羅が見ていたのは、母さんの部屋にあるアルバム。
母さんの学生時代や、結婚前の写真だった。
音のした方へ足を進め、ゆっくりと扉を開けた。
すると、驚いた顔でこっちを振り返った紗羅。
大きな瞳をより一層大きく見開いた。
「成也」
「どした? こんな時間にこんなとこで」
訝し気に問いかけるが、暗闇の中でぼんやりとしか紗羅の姿が見えない。
だけど、僅かな月明りに照らされた紗羅は母さんのベットの端に座って何か見ていた。
「眠れなくて。アルバム見てたの」
入口で突っ立っている俺に、紗羅はそう言った。
その姿に歩み寄って、膝に置かれていたそれを覗き込む。
「そっか。ってコレ母さんの昔の写真じゃん」
紗羅が見ていたのは、母さんの部屋にあるアルバム。
母さんの学生時代や、結婚前の写真だった。