こじらせすぎた恋心をチョコにのせて。
幼なじみのアイツ ユウキSide
アイツに好きな奴がいるって知って、なんか分かんないけど無性に腹が立ったのを覚えてる。それからアピールのためか知んないけど、ずっと長かった髪を短くしたのもむちゃくちゃ腹が立った。それで久しぶりに喧嘩らしい喧嘩をして、アイツを置いて一人で登校した。
そしたらびっくりするぐらいつまんなくて、別に二人でいたって喋らないのに、一人の無言はきつかった。アイツがいないだけでこんなに違うものか…ていうか別にアイツじゃなくったっていいんだし!明日は別の奴を誘おう。
お昼、アイツを見かけた。隣には見知らぬ男。好きな奴ってアイツか?あんなしょぼくれた奴のどこがいいんだよ。てか俺には関係ねえことだ。そう思って立ち去ろうとしたとき、アイツの肩が揺れているのに気づいた。そしたら隣の男が慌てだして。アイツが泣いてると気づいたときには男の胸ぐらを掴んでいた。
結局泣いてた理由は分からなかった。俺のことが好きな女子たちにイジメられたときでさえ泣かなかったアイツが泣くなんて余程の理由だ。好きな奴にフラれたとか?