こじらせすぎた恋心をチョコにのせて。


諦めかける気持ちを鼓舞しながら歩いているとユウキの家についてしまい、振り向かずに家に入ってしまうユウキに少しムッとしつつも玄関に入るとユウキのお母さんが顔を出した。


「おかえりー。あらあらまたこんなに。ユウキ!ミカちゃんに持たせんじゃないわよ!ねぇ重たかったでしょ?」


「毎年のことなんで」


興味なさそうにユウキは私たちを横切って部屋に入っていく。


「ほんとごめんねぇ。ちょっとユウキ!このチョコどうすんの?!」


「俺好きじゃないし、母さんが食べれば。チョコ好きだろ」


「そりゃ好きだけど、あんたに食べてほしくて作ったもんなのよ!」


このやりとりも毎年のことでなんか微笑ましくて私は好き。


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