ノンフィクションにご注意を
ハッ…と顔を上げると、目の前には時雨の顔。


「何が?」


「何が?って……皆で勉強しに来たのに、お前さっきからずっと空白のノートボンヤリ見てるだけじゃん。そんなんじゃ志望校落ちるぞ」


サラッと縁起の悪い事を言う知早は、時雨の右隣で黙々と問題を解いていた。


溝渕母子がうちに来て4日後の木曜日。オレは放課後知早と時雨と一緒に図書室に勉強しに来ていた。


なのだが………いつの間にか意識が飛んでたみたいで、オレのノートは真っ白。


「ああ…ごめん」


「ワァ!あの礼於が素直に謝った!明日空から槍でも降ってくんじゃね?知早」
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