ノンフィクションにご注意を
今日は私がお風呂入るの最後だったから、きっと許斐君がトイレ行くまで誰も気づかなかったんだろう。


「その様子じゃわざとじゃなくて、素で忘れたみたいだな。やっぱりお前変な所で抜けてるわ」


「グッ………それ、お試し同居初日のお母さんのセリフじゃん」


6日前の事を掘り返す許斐君にむくれながら、ヘアゴムを受け取った。


「じゃあな、早く寝ろよ」


「えっ、許斐君明日日曜日なのにもう寝るの?」


私のベッドの枕元の目覚まし時計が示している時刻は、午後11時15分。


私ももう寝る気だったけど、許斐君も今日寝るの早いのかしら?
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