ノンフィクションにご注意を
大丈夫。まだ同居開始して1週間も経ってないんだ。


時間がかかるかもだけど、きっと溝渕と学校では“クラスメイト”家では“兄妹”となれる日が来る。


淡い期待を抱きそうになった自分を戒めて、目を閉じる。


真っ黒な世界で、純粋に笑いかけてくれる溝渕の姿を見た気がした。


―――
――――
―――――…


「おはよう……」


翌日の日曜日。オレは眠たい目を擦りながらリビングへ。


「おはよう礼於。お前にしては遅めの起床だな。眠れなかったのか?」


ソファーで新聞を読んでた親父の言う通り、時計はすでに午前11時を回っていた。
< 145 / 314 >

この作品をシェア

pagetop