ノンフィクションにご注意を
ドクンと、心臓が重苦しく脈打った。


内田が…溝渕を好き?


パニックになっている様子の溝渕を見つめる内田の顔は、微かに赤く染まっていて――――…


『………っ』


2人を見ていると、様々な感情がオレの中に去来した。


“オレだって好きなのに、なんでお前はそんな簡単に言えるんだ”


“オレは諦めなきゃいけない運命になったのに、ズルイ”


ドロドロとドス黒い感情が溢れる中、内田が溝渕に向かって手を伸ばす。


その瞬間、1つの感情が他のドロドロをザァ…ッと振り払い……強く主張したんだ。


“溝渕を誰にもあげたくない”
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