ノンフィクションにご注意を
至って普通に言ってみたけど、余計に溝渕の混乱具合は悪化する。


「落ちつけるワケ無いじゃん…!だって今私許斐君に“好き”って言われたんだよ……!?冗談…」


「冗談なんかじゃない。本気だ。本気で親父の交際相手がお前の母親だって知る前から好きだった」


「えっ――――…」


オレは真剣な眼差しで、ジッと溝渕を見つめる。


溝渕は数秒間口を半開きにして顔を赤くしたまま硬直していたが、段々とオレの真剣さを汲み取ってくれた様に見えた。


「ホン、トに…?本当に許斐君が私の事を……?お母さん達の事を知る前から……?」


「ああ」
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