ノンフィクションにご注意を
モジモジと恥じらいながら答える溝渕に、オレはあの時と同じ様に首を横に振った。


「その“当然”が世の中には出来ない人間がわんさかいるんだって。怖くて見て見ぬフリする人も、憂さ晴らしに仲間に加わる人もいるだろうよ。それに下心が見え隠れしてなかったのもポイント」


あの時の溝渕からは3日前イケメン好き三人娘がダダ漏れにさせてた、“あわよくば美少年(オレ)とお近づきに♪”という下心を全く感じなかった。


それとさっきまで忘れてたって事は、溝渕にとってあれ等は全て本当に“当然”の事だったんだよな。


…そういう所が、好きになった。
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