ノンフィクションにご注意を
確かに思い返してみると溝渕の本棚のマンガコレクションには恋愛やファンタジーはあったけど、ホラー物は無かった気がする。


まさかホラーが苦手だったとは。また新たな溝渕情報が増えた。


「幽霊や心霊写真とかじゃなくて、そういう別路線の"怖い"も苦手なんだ?」


「うん。だから余計に眠気とんじゃって……」


きっと少しでも怖さを軽減しようとかぶったフードの首元部分を、ギュッと両手で握りしめる溝渕。


「それでね?その……許斐君にお願いがあって」


「お願い?」


「今日私…この部屋で一緒に寝ちゃダメかな?」


「…ぬぁっ!?」
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