ふうこさんと見えない夏目くん
「お前、聞いた?」

「な、なにを」


ストレートな言葉にたじろいだが、白を切りとおそうと決めた。


「……隠れてたし絶対聞いてただろ」


やたら身長の高い彼が私を睨む。
……めちゃくちゃ怖いんですけど。

凄まれて返事ができずにいると、後ろから数人の声が聞こえてきて、ゴミ袋を持った女の子が2人現れた。

チャンス!!

ごみ捨て場に早足で向かい、ゴミを叩き込んでその場から逃げた。


もちろん呼び止められたが、聞こえない振りをした。



それにしても、見えない誰かと会話してるし、夏目ってはっきり言ってたし、まさかね……?
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