君がいない世界で生きるために
少しずつ頭を整理する。
佑真はいつも、私を心配してくれていた。
不良校に行くのも、仕方なくというような感じだった。
新城と会ってからは、どんどん真相が明らかになっていたというのに、ないかもしれないものは探すなと言ってきた。
それもこれも、自分にたどり着かれるのが怖かったからなのか。
だから、止めてきたわけか。
ゆっくりと息を吐く。
「佑真」
まっすぐと佑真を見つめる。
久々にしっかりと見た佑真は、すっかり弱ってしまっている。
「お前に行き過ぎた言葉を投げる前に出て行ってくれるか」
それでも私は佑真に優しくすることはできなかった。
なんて思いながらも、これが今の私が佑真に見せられる最大限の優しさではないかとも思った。
「……ごめんね、玲ちゃん」
佑真はそれだけを言って出て行った。
新城と二人で残されたが、互いに言葉を交わすことはなかった。
佑真の話を受け入れるのでそれどころではなかった。
「咲乃は私のせいで死んだんだなあ……」
「和多瀬……?」
私の独り言に、新城は震えた声で反応する。
「お前……自殺したりしないよな?」