モテてしまう俺
相変わらず、涼也は
テンションが高く
いつもマイクを1人じめ
していて、なかなか
みんなが歌えなかった。
だが、みんなはあまり
歌に興味がなく、俺に
興味があるらしい…。
色んな質問をされて
正直、すっごく…
うざかった!!
「ねぇ〜、信地って兄弟とかいるん?」
隣に座っていた藤本が
飲んでいたコーラを
テーブルの上に置きながら聞いてきた。
「上に姉ちゃんがいるよ」
だから?とそんな感じで
冷たく返したにも関わらず、周りにいたみんなが一斉に歓声を上げた。
ちょっとそれに
引いていた…。
「絶対美人だよね〜!!」
「信地の女バージョンとか、どんだけ〜!!」
「スラッてしてそうで綺麗そう…」
「ねぇー、何歳なのよ?」
みんなが沸き上がっている中、中瀬が俺に聞いてきた。
「う〜ん…たぶん21かな」
「うわぁ〜、なんかオシャレだし★」
何がオシャレだ
何が…
と1人突っ込む俺は
悲しい人なのだろうか…
「はぁ〜〜」
みんなに気付かれない
ように、そっとため息を
ついた。
まだきて20分しか
経っていないのに、疲れてしまっていた俺は、おじさんなのかと思い、
「はぁぁ〜〜」
とまた、さっきより
深いため息をついた。