モテてしまう俺
「華?華ならなんか20分前から出て行って…あれから知らないや」
指を顎にあてながら
考えていた。
「何でなん?華に何か様があるん?」
「あっ、べ…別に!!」
前田は頭を傾げて、また涼也と喋り出していた。
まあー帰ってないんなら
一安心かな…?
でも、あいつ
何処行ったんだろ…
気になっていた俺は
ソファーから立ち上がり
坂田を捜しに行く事にした。
「信地!どっか行くの?」
歌い終えた田中が
片手にマイクを持ちながら聞いてきた。
「ちと、トイレ行ってくるわ!!」
嘘を行って、ドアノブに
手をかけた。
「行ってらっしゃい〜」
手を降りながら上げていたので、俺もそこは適当に振り返した。
ここで、坂田を捜しに行ってくるなんて本当の事を言ったら後がややこしくなるんで、ここは嘘をついた。
ドアノブを回して、俺は部屋を後にした。