地味女子。〜恋物語〜

水元の家を出る頃
外は、真っ暗だった。

家まで送ると言ってくれたが
明日の朝練に支障が出ては申し訳ないと
その代わり、早く寝てくれと言って断った。

帰路の途中

「私が、恋の話を友達にする日が来るなんて...」

ぼそっと、一人呟き
急に恥ずかしくなって火照った。

夏なのに、その日
外は少し寒くて、でも
なんだか、それが心地よかった。



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