地味女子。〜恋物語〜
案の定、椅子は足りなかったので
教室から適当に借りてきて座ってもらった。
資料は、多いだろうなと思いながら
15部作っていたが、部員含めて
丁度だった。
私は、緊張しながらも
昨日の反省を生かして、
ゆっくりわかりやすく、進行した。
そして、無事
仮入部は終了を迎えた。
入り口を開けて、一年生が帰るのを
見送っていると、最後に出ようとしていた
3人組の女の子たちに
「先輩!わたしココに入ります!!」
と断言された。
私は、一瞬驚いて
言葉が出なかったが、
「あ、ありがとう。待ってるね!」
となんとか返事をした。
一年生が帰った後、
後片付けをし、教室を後にした。
(先輩...か.....っ
うう...いい響きだ。)
私は、今まで、先輩なんて
きちんとは言われたことがなく
その響きに、少し違和感を感じながらも
身が引き締まるような思いだった。