地味女子。〜恋物語〜

「なるほど。」

話し終えた後、
まるちゃんが頷きながら

そう言った。

「まあ、慣れてきたところに
“男の子”って...

新鮮味があっていいんじゃない?」

少し笑いながら、場を和ませようと
してくれる、まるちゃん。
いつも、こういう重い空気の時に
入ってくれる、ムードメーカー。

だが、今回ばかりは
空気が、変わらない。

(重い...重すぎる...。)


「....私たちに拒否権はないのか。」

机の角、一点を見つめながら
なっちゃんが憂鬱な顔でそう言った。

「...あるわけないよ、だって
部員ギリギリだし、むしろ、廃部寸前なのに」

よっちゃんも、どこか分からない
一点見つめながら、同じ表情で答えた。

(お、重すぎるんだが....なんだこの空気は。)


私は、二人を見つめながら
前向きな言葉を必死で探した。



(私、自身もそう思っている!!!
同じ意見だから、反論できない...)


私自身に呆れ、やり場のないこの感情を
どう発散していいのかが分からず
自然と体が前のめりになり
そのまま、机に顔を伏せた。


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