地味女子。〜恋物語〜

「だ、大丈夫…ででででです……」


私は、自分自身何が大丈夫か
分かってはいなかったが
とっさに出た言葉が、それだった。

そして、彼の言葉を思い出して、
もう一度、撮影した写真の画面を開き
彼に携帯を渡した。


彼は、私の携帯を怖々と受け取り
じっと眺めていた。

「…これ、描いたの…?」

と彼は、私を見つめ、
私はこくりと頷いた。

1分程だろうか。
ジーッと私の絵を眺めたあと
スッと、私に、携帯を差し出してきた。

携帯を受け取り、終おうとした瞬間

「ありがとう」

と、一言いうと、ニコッと微笑んだ。

私も、何か言おうと思ったけど
言葉が見つからず、こくりと頷き
携帯をポッケにいれた。

彼は、そのあと、笑顔のまま
グラウンドへと走っていった。

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