好きのその先を
6時間目開始10分でそんなことを言う先生に驚きを隠せないみんなは『 え、もう? 』なんて口々に呟く。
『 LHRなんてこんなもんだろ?いつもが遅いだけ 』
みんな帰りの支度をして教室を出て行くときには他のクラスの人達もちらほら廊下に見えた。
あぁ、私も帰りたい…唯一早く帰れる日なのに。
「 柚稀、青春だよ、青春! 」
ぽんっ、と私の肩を軽く叩いてせんせー!と先生の元へ走り去って行った。