危ナイ隣人
いい大人が酔い潰れて、挙げ句鍵まで失くして人に迷惑かけて……何やってんのホント。
「ちょっと待っててください」
お手上げ状態の彼らに言い置いて、404号室に戻る。
シューズクローゼットの上に置いた籠の中からキーケースを取り出して、2つついた鍵のうち、1つを外す。
もちろんお隣の……403号室のやつだ。
「これ、真木さんの家の鍵です」
ナオくん達の元へ戻って、剥き身の鍵を差し出す。
だけど、彼らはみんながみんな目を丸くして、私を凝視していた。
そりゃそーだ。隣に住む女子高生が、鍵を持ってるなんてどう考えてもおかしいもんねー。
「落ちてたのを拾ったんです。ここの前通るの私か真木さんくらいだから、管理人さんに預けるより直接返した方が早いと思って」
「なるほど」
即席の言い訳は、どうやら彼らを納得させることができたみたい。よかった。
ふわふわ髪の男の人に鍵を手渡して部屋に戻ろうと思った時、私が出てきてからずっと閉じられていたナオくんの目が開いた。
「あれ……なんでJKいんの……」
「バカ、お前が落とした鍵拾ってくれてたんだよ! えーと……」
「あ、御山茜です」
語尾を濁したのと同時に視線を向けられ、慌てて名前を伝えたけど……名字だけでよかったなぁ。つい反射で。
「ちょっと待っててください」
お手上げ状態の彼らに言い置いて、404号室に戻る。
シューズクローゼットの上に置いた籠の中からキーケースを取り出して、2つついた鍵のうち、1つを外す。
もちろんお隣の……403号室のやつだ。
「これ、真木さんの家の鍵です」
ナオくん達の元へ戻って、剥き身の鍵を差し出す。
だけど、彼らはみんながみんな目を丸くして、私を凝視していた。
そりゃそーだ。隣に住む女子高生が、鍵を持ってるなんてどう考えてもおかしいもんねー。
「落ちてたのを拾ったんです。ここの前通るの私か真木さんくらいだから、管理人さんに預けるより直接返した方が早いと思って」
「なるほど」
即席の言い訳は、どうやら彼らを納得させることができたみたい。よかった。
ふわふわ髪の男の人に鍵を手渡して部屋に戻ろうと思った時、私が出てきてからずっと閉じられていたナオくんの目が開いた。
「あれ……なんでJKいんの……」
「バカ、お前が落とした鍵拾ってくれてたんだよ! えーと……」
「あ、御山茜です」
語尾を濁したのと同時に視線を向けられ、慌てて名前を伝えたけど……名字だけでよかったなぁ。つい反射で。