危ナイ隣人
叶ワナイ約束
「神様仏様茜様、一生のお願い! ワタクシめに勉強を教えてください!」
授業が終わり、帰る支度をしているところにこんな依頼が舞い込んだのは、3学期が始まってすぐの頃。
あまりに突飛だったもんで、目の前で手を合わせるくるみを黙って凝視してしまう。
と、くるみが上目遣いでこちらの様子を窺ってきた。
「ダ……ダメ……?」
「あ、いや……ダメってわけじゃないけど」
いきなりすぎてびっくりした、と言葉を続ける前に、どこから出たのか近藤が姿を現す。
「だったら俺も頼む! 今日は部活オフだし……何より、昴の教え方がスパルタすぎてついていけねーんだ!」
「え」
「あ、じゃあついでに私も。今回のテスト、なるべく順位あげたいんだよね」
「真帆まで!?」
……と、いきなり集ってしまった生徒達。
今更断ることもできなくて、私は言われるままに先生を引き受けてしまった。
3学期の期末テストは、2月の中旬から下旬にかけて。
だけど、それとは別に実施されるテストが1月末にある。
なんでこんな微妙な時期にテストがあるんだって、1年生だった去年も思ったっけ……。
学期の成績にダイレクトに影響があるテストってわけじゃないらしいけど、結果によっては指定校推薦の優先度が変わったりするって噂もチラホラ聞かれる。
そのせいでおちおち気を抜いていられないから、くるみ達が必死になるのもわかる、んだけど……。
「ねぇ茜、ここってこの方式でほんとに合ってる? 教科書の答えと自分の答えがいくらやっても合わないんだけど」
「おい御山、なんでこの文にmeetなんて単語が使われてるんだ?」
授業が終わり、帰る支度をしているところにこんな依頼が舞い込んだのは、3学期が始まってすぐの頃。
あまりに突飛だったもんで、目の前で手を合わせるくるみを黙って凝視してしまう。
と、くるみが上目遣いでこちらの様子を窺ってきた。
「ダ……ダメ……?」
「あ、いや……ダメってわけじゃないけど」
いきなりすぎてびっくりした、と言葉を続ける前に、どこから出たのか近藤が姿を現す。
「だったら俺も頼む! 今日は部活オフだし……何より、昴の教え方がスパルタすぎてついていけねーんだ!」
「え」
「あ、じゃあついでに私も。今回のテスト、なるべく順位あげたいんだよね」
「真帆まで!?」
……と、いきなり集ってしまった生徒達。
今更断ることもできなくて、私は言われるままに先生を引き受けてしまった。
3学期の期末テストは、2月の中旬から下旬にかけて。
だけど、それとは別に実施されるテストが1月末にある。
なんでこんな微妙な時期にテストがあるんだって、1年生だった去年も思ったっけ……。
学期の成績にダイレクトに影響があるテストってわけじゃないらしいけど、結果によっては指定校推薦の優先度が変わったりするって噂もチラホラ聞かれる。
そのせいでおちおち気を抜いていられないから、くるみ達が必死になるのもわかる、んだけど……。
「ねぇ茜、ここってこの方式でほんとに合ってる? 教科書の答えと自分の答えがいくらやっても合わないんだけど」
「おい御山、なんでこの文にmeetなんて単語が使われてるんだ?」