危ナイ隣人
人のために命を懸けるあの人に、面と向かって伝えたい。
秘密にしてたご褒美の内容も、それを何故あなたに頼むのかも。
伝えたらきっと、「そんなワケあるか」って笑われるんだろうけど。
あぁ、なんでかな。
今、無性にナオくんに会いたいや。
放課後、ついつい真帆とくるみと話し込んじゃって、学校を出るのが遅くなった。
それでもまだ5時過ぎだと言うのに、1月の空はどうも気が短い。
私と同じリズムで動いている濃く長い影をぼんやり眺めながら、私は1人、帰路についていた。
「スーパー寄って帰ろっかなぁ」
少しだけ遠回りになるんだけど、帰ってからまた家出るの面倒だし。
学校の鞄にプラスアルファって考えたら、ちょっとげんなりしちゃうけど、袋の2つや3つ、持てないほどひ弱じゃない。
うん、やっぱり寄って帰ろ!
心の中で決意してスーパーに進路を定めた時、ポケットの中でスマホが震えた。
左肩に持った鞄が邪魔をしてすぐに取り出せないでいる間も、スマホは振動を止めない。
誰だろ……?
やっとの思いでスマホを取り出して画面を確認すると、そこには【真木直也】と、お隣さんの名前が表示されていた。
電話なんて珍しい。どうしたんだろ。
あ、もしかして、「よくやったな」って労いの言葉?
それとも、「先にご褒美が何か教えろよ」って内容? ……こっちの方がありえるな。
秘密にしてたご褒美の内容も、それを何故あなたに頼むのかも。
伝えたらきっと、「そんなワケあるか」って笑われるんだろうけど。
あぁ、なんでかな。
今、無性にナオくんに会いたいや。
放課後、ついつい真帆とくるみと話し込んじゃって、学校を出るのが遅くなった。
それでもまだ5時過ぎだと言うのに、1月の空はどうも気が短い。
私と同じリズムで動いている濃く長い影をぼんやり眺めながら、私は1人、帰路についていた。
「スーパー寄って帰ろっかなぁ」
少しだけ遠回りになるんだけど、帰ってからまた家出るの面倒だし。
学校の鞄にプラスアルファって考えたら、ちょっとげんなりしちゃうけど、袋の2つや3つ、持てないほどひ弱じゃない。
うん、やっぱり寄って帰ろ!
心の中で決意してスーパーに進路を定めた時、ポケットの中でスマホが震えた。
左肩に持った鞄が邪魔をしてすぐに取り出せないでいる間も、スマホは振動を止めない。
誰だろ……?
やっとの思いでスマホを取り出して画面を確認すると、そこには【真木直也】と、お隣さんの名前が表示されていた。
電話なんて珍しい。どうしたんだろ。
あ、もしかして、「よくやったな」って労いの言葉?
それとも、「先にご褒美が何か教えろよ」って内容? ……こっちの方がありえるな。