危ナイ隣人
悩みかどうかはわかんないけど……少なくとも考えごとのど真ん中にいる人に聞かれたって、答えられるわけないじゃん!
「べつに、そんなのないよ? 京香さんは何部のマネージャーやってたのかなーって考えてただけ」
「あ、私?」
突然話を振られて、少し困惑気味の京香さん。
ご、ごめんなさい……。
逃げ場にしたこと、許してください。
もちろん、京香さんの学生時代が気にならなかったわけじゃないから。
けして嘘を吐いたわけじゃないから……!
自分の中で言い訳しながら、口に出すべき言葉を探す。
「さっきの言い方から、男子が多い部活っぽかったから。野球部とか……サッカー部とかなのかなって」
ナオくんのことを考えてた事実をごまかすのに必死で、視野はどんどん狭くなって。
この時2人が、どんな顔をしてたのかなんて知りもしないで。
「うん、正解。サッカー部だったよ」
「えっ、そうなんですか!? え、じゃあ、だったら──」
「あ、そういえば」
ジェットコースターみたいにテンションが急上昇した私の言葉の先は、ナオくんの低い声によって遮られた。
いいとこで邪魔しないでよ! と首をぐりんと回すと、ナオくんがスマホを片手に掲げている。
「テスト、上出来だったみたいじゃん」
「あ……」
色々あって、すっかり忘れてた。
昨日、テストの結果をメッセージに入れてたんだった。
「べつに、そんなのないよ? 京香さんは何部のマネージャーやってたのかなーって考えてただけ」
「あ、私?」
突然話を振られて、少し困惑気味の京香さん。
ご、ごめんなさい……。
逃げ場にしたこと、許してください。
もちろん、京香さんの学生時代が気にならなかったわけじゃないから。
けして嘘を吐いたわけじゃないから……!
自分の中で言い訳しながら、口に出すべき言葉を探す。
「さっきの言い方から、男子が多い部活っぽかったから。野球部とか……サッカー部とかなのかなって」
ナオくんのことを考えてた事実をごまかすのに必死で、視野はどんどん狭くなって。
この時2人が、どんな顔をしてたのかなんて知りもしないで。
「うん、正解。サッカー部だったよ」
「えっ、そうなんですか!? え、じゃあ、だったら──」
「あ、そういえば」
ジェットコースターみたいにテンションが急上昇した私の言葉の先は、ナオくんの低い声によって遮られた。
いいとこで邪魔しないでよ! と首をぐりんと回すと、ナオくんがスマホを片手に掲げている。
「テスト、上出来だったみたいじゃん」
「あ……」
色々あって、すっかり忘れてた。
昨日、テストの結果をメッセージに入れてたんだった。