危ナイ隣人
「あっ、お母さんに連絡しなきゃ」
終わったら連絡しなさいって口酸っぱく言われてたことを思い出し、ジーンズの後ろポケットに入れていたスマホを取り出してお母さんに電話をかける。
数回のコール音の後、電話口から聞き慣れた声が聞こえてきた。
『もしもし、茜?』
「あ、お母さん? 終わったよ、引っ越し。今、業者の人が帰ったとこ」
『そう。無事に済んだなら何よりだわ』
無事……うん、無事と言えば無事。山のような段ボールを片すのは、骨が折れそうだけど。
「そっちはどう? 街並みとか全然違う?」
『そうねぇ。映画の世界にいきなり来たみたいだわ』
「あはは、そうだよねぇ!」
いいなぁ、なんて言葉が口をついて出そうになって、私は慌てて飲み込んだ。
『まぁ、まだ来たばっかりだしわからないことだらけだよ。落ち着いたら遊びに来なさいね』
「うん! 頑張ってね、お母さん」
『えぇ。茜もね。何かあったらすぐに連絡するのよ。……あぁもう、心配だわ。やっぱらり一人暮らしなんか危ないんじゃ……』
終わったら連絡しなさいって口酸っぱく言われてたことを思い出し、ジーンズの後ろポケットに入れていたスマホを取り出してお母さんに電話をかける。
数回のコール音の後、電話口から聞き慣れた声が聞こえてきた。
『もしもし、茜?』
「あ、お母さん? 終わったよ、引っ越し。今、業者の人が帰ったとこ」
『そう。無事に済んだなら何よりだわ』
無事……うん、無事と言えば無事。山のような段ボールを片すのは、骨が折れそうだけど。
「そっちはどう? 街並みとか全然違う?」
『そうねぇ。映画の世界にいきなり来たみたいだわ』
「あはは、そうだよねぇ!」
いいなぁ、なんて言葉が口をついて出そうになって、私は慌てて飲み込んだ。
『まぁ、まだ来たばっかりだしわからないことだらけだよ。落ち着いたら遊びに来なさいね』
「うん! 頑張ってね、お母さん」
『えぇ。茜もね。何かあったらすぐに連絡するのよ。……あぁもう、心配だわ。やっぱらり一人暮らしなんか危ないんじゃ……』