危ナイ隣人
まぁ、当然と言えば当然だったと思うわ。

私達2人は、男を目当てに入部届を出したわけじゃなかったから。


私ね、こう見えて、わりとちゃんとサッカーファンなの。


父の影響で、小さい頃から好きで……高校に入ったらサッカー部のマネージャーになって、サッカーに携わることが夢だった。


正式にマネージャーになって、同い年のマネージャーや選手と、サッカーのコアな話をしたりして。

中でも圭太とは応援してるチームが同じだったから、仲良くなるのにそんなに時間はかからなかったわ。


いつしか私の側に圭太がいて、圭太の側に私がいるのが当たり前になってた。



圭太のことを好きな女子からはやっかまれたりもしたけど、幸い多かった友達や部活のメンバーが私のことを庇ってくれたし、何より私、この性格だからさ。

真っ向からアピールせずに陰口叩くだけの子の存在なんて、あんまり気になんなかった。


まぁ、圭太はすっごく気にしてたけどね。

俺のせいでごめんって、別にあんたが直接なんかしたわけでもないのに。


まったくあの男は、どこまでも優しいったら。



でも、優しいだけの男じゃなかったよね。
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