危ナイ隣人
ナイナイ。ありえない。
そう思っていた、んだけど……。
『まーきくん』
お昼休みに食堂で注文したどんぶりが乗ったお盆を持って歩いていると、隣を歩いていたはずの圭太がふらりと進路を変えた。
当然のことに驚いて、その行先に更にギョッとした。
『……誰』
トレイを持つ圭太が椅子を引いた正面に、前日、コンビニの前でタバコを吸ってた男がいたんだもの。
圭太の言ってたことはほんとだった。
“真木”って呼ばれた男は、箸を止めて、怪訝そうに圭太を見てた。
……って言うより、睨んでたって言った方が正しいわね。
何がなんだかわかんなくて、佇むしかできない私とは裏腹に、圭太は臆することなくニコニコしてたわ。
『3年の御山圭太。で、君は真木直也くんだろ?』
『……なんで知ってんだよ。普通にコエーんだけど』
『はは、ごめんごめん。前に君を職員室で見かけた時、先生から聞いたんだ。他とは頭ひとつ分抜けた秀才だーって』
『……誰だよその教師。情報漏洩だろ』
そう思っていた、んだけど……。
『まーきくん』
お昼休みに食堂で注文したどんぶりが乗ったお盆を持って歩いていると、隣を歩いていたはずの圭太がふらりと進路を変えた。
当然のことに驚いて、その行先に更にギョッとした。
『……誰』
トレイを持つ圭太が椅子を引いた正面に、前日、コンビニの前でタバコを吸ってた男がいたんだもの。
圭太の言ってたことはほんとだった。
“真木”って呼ばれた男は、箸を止めて、怪訝そうに圭太を見てた。
……って言うより、睨んでたって言った方が正しいわね。
何がなんだかわかんなくて、佇むしかできない私とは裏腹に、圭太は臆することなくニコニコしてたわ。
『3年の御山圭太。で、君は真木直也くんだろ?』
『……なんで知ってんだよ。普通にコエーんだけど』
『はは、ごめんごめん。前に君を職員室で見かけた時、先生から聞いたんだ。他とは頭ひとつ分抜けた秀才だーって』
『……誰だよその教師。情報漏洩だろ』