危ナイ隣人
まぁでも、あながち間違ってはないんだけどさ。



……直也が何を抱えてたかって?


やっぱ気になるよね。今私、盛大に煽ったしね。


でも、それについてはもう少し先で言うね。

私達も、時系列で言うともう少し後で知ることになるから。





食堂の一件があった後、圭太は直也を見かけては声をかけるようになった。



『真木クン。おはよう』



昇降口ではわざわざ1年生の靴箱にまで回り込んで。



『お、今日は学食じゃねーのな』



お昼休み、階段ですれ違う直也に声をかけて。


やめときなよって私は何回も言ったんだけど、圭太が聞き入れることはなくってさ。


シカトし続ける直也に、それでも圭太は声をかけ続けてた……んだけど。



『お、真木クンじゃん。次、移動教室?』


『…………』


『つーか、なんでいつも1人なのお前。ヤンチャそうなヤツとつるんでばっかりで、この学校には友達いないのか?』



なんかね……うん。

そんな顔にもなるよね。当時の私もそうだった。


圭太ってば、土足で、何の遠慮もなく地雷を踏み抜くんだもん。
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