危ナイ隣人
わ、わ、私今、キャミ1枚じゃん!


お風呂掃除の時にTシャツを脱いで、あまりの快適さに、そのままの格好だったことを思い出す。


ほんと何してんのよ私っ!



「夜這いだったら大歓迎だけど」


「なっ……そんなわけないでしょ!?」



胸元を両腕で隠して、思わず噛み付いてしまった。


テンパってるのと、突然のセクハラ発言に思わず生意気な口をきいてしまったんだけど、少し間を置いて自分のしでかした失態に気付く。


やばい。いつもの調子で言っちゃった。この人相手に、こんな物言いしちゃダメなのに!


怖くて顔が見れない。どうなっちゃうの私。

えーっと、確か映画とかだと……「コンクリ詰めにして海に沈めるぞ」とか言ってたな、強面の人が。

この人は“いかにも”って感じじゃないけど、だからこそ余計気が緩むんだよ。だからこんな遅くにこんなことしちゃって……あぁもう、私のバカ!


って、自己嫌悪に陥っててもしょーがない。

やっちゃったことは無かったことにできないし、ここで何にもないーですなんか言えるわけないんだから……もう腹括っちゃえ!



「部屋にっ……ヤツが出て! 助けてくださいっ」
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