危ナイ隣人
今年受験を控える私達。
学年が変わってからは、進路説明会だの進路希望調査だの、嫌ってほど現実を突きつけられてきた。
「御山さんは進学?」
「うん、4年制の大学に行くつもり。塚田くんは?」
左側を歩く塚田くんを見上げると、彼は視線を少しだけこちらに寄越して口を開いた。
「俺も4大志望。今はR大辺り行きたいなーって」
「ウソ!? 私もR大が第一志望だよ!」
まさか志望校が被ってるなんて思ってなくて、思わず声のボリュームを大にしてしまった。
廊下にいる数人の生徒から何事かと視線を向けられて、縮こまる。
そんな私の様子を見た塚田くんは、少し目を見開いたあと、クッと喉を鳴らした。
「俺もびっくり。御山さんはもっと上狙うと思ってた」
「何言ってんの、R大だって高望みなのに」
「今から勉強すれば余裕でしょ」
いやいや、何を仰いますか。
あのマンションから通える範囲で目標設定してみたけど、予備校に通ってるわけでもないし、現状は中々厳しい。
学年が変わってからは、進路説明会だの進路希望調査だの、嫌ってほど現実を突きつけられてきた。
「御山さんは進学?」
「うん、4年制の大学に行くつもり。塚田くんは?」
左側を歩く塚田くんを見上げると、彼は視線を少しだけこちらに寄越して口を開いた。
「俺も4大志望。今はR大辺り行きたいなーって」
「ウソ!? 私もR大が第一志望だよ!」
まさか志望校が被ってるなんて思ってなくて、思わず声のボリュームを大にしてしまった。
廊下にいる数人の生徒から何事かと視線を向けられて、縮こまる。
そんな私の様子を見た塚田くんは、少し目を見開いたあと、クッと喉を鳴らした。
「俺もびっくり。御山さんはもっと上狙うと思ってた」
「何言ってんの、R大だって高望みなのに」
「今から勉強すれば余裕でしょ」
いやいや、何を仰いますか。
あのマンションから通える範囲で目標設定してみたけど、予備校に通ってるわけでもないし、現状は中々厳しい。