危ナイ隣人
自分達のテスト勉強もあるんだけど、それ以上に放っておけない人、数えること3名。


中間テストも同じような光景が繰り広げられてたのに……なんでまたこんなことに!





「一旦休憩にしよう」



キリのいいタイミングで塚田くんが切り出すと、風船の空気が抜けるように3人が点を仰いだ。


それを見て呆れたように溜め息を吐く塚田くん。

毎日のように塾にも行ってるみたいだし、よっぽどお疲れみたいだ。



「喉渇いたね。なんか飲み物買ってこよっか」


「あ、私いいや。さっき買っちゃった」


「私も、今はいいかな」



くるみと真帆はパス、と。


2人はどうする? と塚田くんと近藤に視線を投げると、塚田くんの手が挙がった。



「俺も行くよ。さすがに燃料切れ」


「あはは。近藤は?」



勉強している食堂の椅子に全体重を預けている近藤は、視線だけを塚田くんに向けて、渾身のウインク。



「俺コーラで! よろしく昴」


「太一、お前なぁ……」
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