危ナイ隣人
画面を見ると、通知はナオくんからだった。
【今から行く】
いつも通り、用件だけの短い文面。
だけど、今回のそれはいつもとは少し違う。
バクンと心臓が跳ねて、心拍数が一気に速くなったのがわかる。
「茜?」
お母さんが怪訝そうに顔を覗き込んできて、ハッと顔を上げた。
それとほぼ同時に、
──ピーンポーン……
一室に鳴り響いたインターホンの音。
「あら、誰かしら」
お母さんが徐に立ち上がろうとするところを、慌てて制す。
「私が出る。待ってて」
「でも、足怪我してるのに……」
「大丈夫だから」
左足を引きずりながら、玄関へと向かう。
鍵を開けて玄関扉を開けると、扉の向こうには黒いポロシャツを着たナオくんが立っていた。
「仕事お疲れ様。珍しいね、ポロシャツなんて」
「こういう時くらいはなぁ。むしろスーツじゃなくて大丈夫なのか不安だよ」
「スーツはやめてって昨日言ったじゃん。結婚の挨拶じゃないんだから」
「そりゃそうだけど」
【今から行く】
いつも通り、用件だけの短い文面。
だけど、今回のそれはいつもとは少し違う。
バクンと心臓が跳ねて、心拍数が一気に速くなったのがわかる。
「茜?」
お母さんが怪訝そうに顔を覗き込んできて、ハッと顔を上げた。
それとほぼ同時に、
──ピーンポーン……
一室に鳴り響いたインターホンの音。
「あら、誰かしら」
お母さんが徐に立ち上がろうとするところを、慌てて制す。
「私が出る。待ってて」
「でも、足怪我してるのに……」
「大丈夫だから」
左足を引きずりながら、玄関へと向かう。
鍵を開けて玄関扉を開けると、扉の向こうには黒いポロシャツを着たナオくんが立っていた。
「仕事お疲れ様。珍しいね、ポロシャツなんて」
「こういう時くらいはなぁ。むしろスーツじゃなくて大丈夫なのか不安だよ」
「スーツはやめてって昨日言ったじゃん。結婚の挨拶じゃないんだから」
「そりゃそうだけど」