危ナイ隣人
ふっとほころんだ塚田くんの笑みに、思わず私も笑ってしまった。





近所のスーパーで食材を買ってから、家に向かった。


リビングにみんなを案内してから、近藤と塚田くんが持ってくれていたスーパーの袋を受け取って、キッチンに持っていく。



「え、御山って一人暮らしなの!?」


「あれ、言ってなかったっけ?」


「聞いてない聞いてない!」



リビングに入ったところで何やら騒いでいる近藤と、その横で少しだけ驚いた様子の塚田くん。


真帆とくるみは、興味深そうに部屋を見渡している。



「一人暮らしにしては随分広いね」


「だよね。私も未だにそう思ってる」



そう思うのは、この部屋にいる時だけだけど。


間取りは同じはずなのに、隣にいる時とうちにいる時の広さの感じ方は全然違うから不思議。

向こうはリビングしか入ったことないってのもあるかもしれないなぁ。



「ジュース買ったけど、先にお茶入れようか?」


「あ、お構いなく! ていうか、もう準備始めちゃおうよ!」


「そうだね、デザートもあるしね」



時刻はまだ5時過ぎだけど、金ローの時刻まで余裕があるから、どうせならホットケーキも作ろうってことになったんだ。


ホイップやバナナなんかのフルーツも買ったから、ちょっとリッチなホットケーキになりそう。ふふ。
< 98 / 437 >

この作品をシェア

pagetop