片隅にだけでも
出会いは突然に
緊張
塵一つない綺麗なテーブル。
目の前には50代くらいの仏頂面なおじさん。
面接用紙を確認するたびにパイプ椅子がギシギシと不協和音を発てる。
「えっと…永原 栞里さんでいいんだよね?」
「はい!」
急な沈黙から声を出したものだから、声が裏返ってしまう。
ハッと口に手を当てて、笑って誤魔化す。
「宜しくね。では面接を始めようか」
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