きみの知らないラブソング


三年二組のアイスクリームを食べ終え、そのあともいくつかのお店を回った。
時刻は、正午を回ろうとする頃。

校内の人混みは相変わらず絶えることがない。
みんな、楽しそうに笑っている。



目的を達成した茉衣と広菜も満足気だ。
することもなくなり、自分たちの教室へと戻る。この時間は確か実行委員の三人が販売担当だ。
忙しいお昼時。
三人で仕事を回すことは困難だろう。


茉衣は広菜と共に手伝いに行こうとしていた。
朝のHRで手が空いた人は販売に回るように告げられていたからだ。


買い出しと装飾、今日まで陰の仕事しかしていなかった二人にとって販売は魅力的でもある。

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