青いチェリーは熟れることを知らない①
瑞貴とチェリー、気になる配置
(な、なんで!?
他にも部屋はあるはずなのに……なんでリビングにベッドが置いてあるんだべっ!?)
「…………」
「……っ!」
背後から気まずい雰囲気をぬるぬると出してくる瑞貴。
ちえりはこれをどう突っ込もうかと思考錯誤している。
「……配置おかしいって言いたいんだべ?」
「え゙!?」
さっそく的を得た逆突っ込みに、ちえりは驚愕しながら振り返った。
「ほら……俺ひとりだと一部屋で十分な広さなもんでさ! ここには寝に帰ってくるだけだし……」
「あ……そっか……」
思い返してみると、昔から瑞貴はベッドの上で過ごしているイメージが強かった。
受験勉強だの漫画を読みたいだのと理由をつけて入り浸った瑞貴の部屋。
最初は真琴や自分が居るせいでベッドへと追いやってしまっているのかと、少し申し訳ない気分にもなっていたものだが……
「ってただの面倒くさがりなだけ!? 考えてみたら昔っから瑞貴センパイってベッドの上でお菓子食べたり漫画読んでたりしてましたもんねぇ……」
「……、まぁな」
(……あれ?)
フイと顔を背けてしまった瑞貴。
なぜかその横顔がどこか寂しそうで、ちえりの胸には違和感が残る。
「……瑞貴センパイ?」
「チェリーもここに住むことだし、少し配置換えしないとなー」
いつもの優しい笑顔の中にわずかな痛みが見え隠れする。
(センパイ……無理して笑ってる……。私、失礼なこと言っちゃったんだ……。……だったらっ!)
「大丈夫ですよっ! このままでっ!! せっかくの二人暮らしなんですから……リビングは寝室兼用で!!」
他にも部屋はあるはずなのに……なんでリビングにベッドが置いてあるんだべっ!?)
「…………」
「……っ!」
背後から気まずい雰囲気をぬるぬると出してくる瑞貴。
ちえりはこれをどう突っ込もうかと思考錯誤している。
「……配置おかしいって言いたいんだべ?」
「え゙!?」
さっそく的を得た逆突っ込みに、ちえりは驚愕しながら振り返った。
「ほら……俺ひとりだと一部屋で十分な広さなもんでさ! ここには寝に帰ってくるだけだし……」
「あ……そっか……」
思い返してみると、昔から瑞貴はベッドの上で過ごしているイメージが強かった。
受験勉強だの漫画を読みたいだのと理由をつけて入り浸った瑞貴の部屋。
最初は真琴や自分が居るせいでベッドへと追いやってしまっているのかと、少し申し訳ない気分にもなっていたものだが……
「ってただの面倒くさがりなだけ!? 考えてみたら昔っから瑞貴センパイってベッドの上でお菓子食べたり漫画読んでたりしてましたもんねぇ……」
「……、まぁな」
(……あれ?)
フイと顔を背けてしまった瑞貴。
なぜかその横顔がどこか寂しそうで、ちえりの胸には違和感が残る。
「……瑞貴センパイ?」
「チェリーもここに住むことだし、少し配置換えしないとなー」
いつもの優しい笑顔の中にわずかな痛みが見え隠れする。
(センパイ……無理して笑ってる……。私、失礼なこと言っちゃったんだ……。……だったらっ!)
「大丈夫ですよっ! このままでっ!! せっかくの二人暮らしなんですから……リビングは寝室兼用で!!」