幼なじみの優しい彼 2
「ちょっと、ヒカリ落ちついて。みんな見てるし恥ずかしいだろ。ジャージくらい貸してあげようよ。雪美、困ってるんだから」

私はブンブン首をふり、ギュッと目を瞑る。

「やだっ、絶対。海が、雪美にジャージ貸すならもう、別れるからね」

「は?何言ってるんだ?ヒカリ。そんなことで別れるなんておかしいだろ」

海が、ビックリしたように目を見開く。

そして、ちょっと怒ったように眉をつり上げる。

だってやなんだもん。海は私の彼氏なんだよ。

それなのに、私以外の女の子に必要以上に優しくするのをもう見てらんないよ。

やっと両思いだってわかって、付き合い始めたばかりなのに。(詳しくは、前回のお話を見てね)

「つーかさ、それならヒカリのジャージを貸してやりゃいいんじゃね?」

どこからともなく、クラスメイトのごもっともな提案が聞こえてきた。

振り返ると、呆れ顔の太一くんと目が合った。

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